2024年から2025年にかけ、一部のロレックス主要モデルで買取相場が定価を下回る「定価割れ」現象が加速しています。
結論から言えば、今起きているのは一時的な調整ではなく、過去数年間の異常なバブル相場からの「正常化プロセス」であり、対応を誤ると数十万円単位の損失を確定させるリスクがあります。
- 【結論】ディープシーや一部コンビモデルは既に定価割れ(マイナス乖離)が発生中
- 【データ】独自作成「危険度マップ」で見る、即売却すべきモデルと保有すべきモデル
- 【対策】暴落相場で資産を守るための「損益分岐点」の見極め方
元時計バイヤーとしての経験と、最新の市場データを基に、感情論を排した「資産防衛」のための冷徹な分析をお届けします。
この記事を読み終える頃には、漠然とした不安が消え、「今、手元の時計をどうすべきか」の明確な答えが出ているはずです。
ロレックス「定価割れ」の衝撃的な現実

- バブル崩壊? 2024年〜2025年にかけて起きている「異変」
- 【独自データ】主要モデルの平均下落率と市場の悲鳴
バブル崩壊? 2024年〜2025年にかけて起きている「異変」
「ロレックスを買っておけば間違いない」
「使っていても買った値段より高く売れる」
そんな神話が、今、音を立てて崩れ始めています。
つい数年前、2020年から2022年頃を思い出してみてください。コロナ禍による金融緩和で市場にはマネーが溢れ、投資対象として時計が異常なほど注目されました。
正規店には開店前からマラソンランナーが列をなし、ショーケースは常に空っぽ。二次流通価格は定価の2倍、3倍があたりまえ。
まさに、誰が何を買っても勝てる「ボーナスタイム」でした。
(正直、あの頃は異常でした。バイヤーとしても、仕入れれば右から左へ飛ぶように売れていくので、相場観なんてあってないようなものでしたから)
しかし、パーティーは終わりました。
2024年に入り、その潮目は完全に変わっています。中国経済の失速、世界的なインフレと金利上昇、そしてロレックス自身の供給体制の変化。
これらが複合的に絡み合い、これまで鉄壁と思われていたロレックスの相場が、明確な下落トレンドに入っています。
特に衝撃的なのは、不人気モデルやドレスウォッチだけでなく、これまで「プロフェッショナルモデル(スポーツモデル)」と呼ばれ、資産価値の代名詞だったモデルまでもが、定価割れの領域に足を踏み入れているという事実です。
例えば、あなたが「いつか値上がりするだろう」と信じて大切に保管していたそのモデル。実は市場ではすでに「売り抜け遅れ」のレッテルを貼られているかもしれません。
「まさか自分の時計に限って…」
そう思いたい気持ちは痛いほど分かります。しかし、投資の世界において「希望的観測」ほど危険なものはありません。
現実を直視しましょう。相場はあなたの感情とは無関係に、冷酷なまでに需給バランスだけで動いています。
私が日々チェックしている業者間オークションの落札データを見ても、その傾向は顕著です。以前なら競り上がっていた個体が、開始価格のまま誰の手も挙がらずに流れていく。
そんな光景が珍しくなくなってきました。
特に、並行輸入店での販売価格(売値)だけを見て安心している人は要注意です。販売価格には店の利益やメンテナンスコストが乗っています。
重要なのは「買取価格(出口価格)」です。ここ最近、販売価格と買取価格のスプレッド(価格差)が急激に開いています。
これは、買取店側が「在庫リスク」を恐れ、弱気の査定を出さざるを得なくなっている証拠なのです。
【独自データ】主要モデルの平均下落率と市場の悲鳴
では、具体的にどれくらい下がっているのか。感覚的な話ではなく、数字で見ていきましょう。
市場全体の温度感を測るため、主要なプロフェッショナルモデルの平均的な買取相場の推移を分析しました。
2022年のピーク時を「100」とした場合、2024年末時点での指数はモデルによっては「70」から「60」近くまで落ち込んでいます。
特に下落幅が大きいのが、これまで過熱気味だったモデルたちです。
例えば、超人気モデルであるデイトナですら、一時期の400万円オーバー(Ref.116500LN 白文字盤)という異常値からは大きく調整し、落ち着きを取り戻しています。
それでもデイトナはまだ「定価以上」を維持していますが、問題はそこまでのプレミアがついていなかった「中堅モデル」たちです。
これらは、相場全体の地盤沈下に耐えきれず、定価という防波堤を決壊させてしまいました。
SNSや知恵袋を見ても、悲鳴に近い声が溢れています。
「3年前にプレ値で買ったサブマリーナー、今売ると30万円の損になるって言われた…」
「正規店でやっと買えたコンビのエクスプローラー、買取に出したら定価以下だった。苦労してマラソンした意味とは?」
これらの声は、決して他人事ではありません。
これから紹介するデータを見れば分かりますが、「定価割れ」はもはや一部の不人気モデルだけの話ではなく、ロレックス市場全体に広がりつつある「新しい常識」なのです。
この「異変」にいち早く気づき、行動を起こせるかどうかが、あなたの資産を守れるかどうかの分水嶺になります。
次の章では、具体的に「どのモデルが危険水域にあるのか」、独自の指標を用いて作成したランキング形式で公開します。
1. 【2025年最新】ロレックス定価割れ・危険水域モデル一覧

- 独自指標「危険度マップ」:定価割れモデルを換金率順にランキング化
- なぜプロフェッショナルモデルでも明暗が分かれるのか?
独自指標「危険度マップ」:定価割れモデルを換金率順にランキング化
お待たせしました。ここからは具体的なモデル名を挙げながら、現在市場で起きている「定価割れ」の実態を解剖していきます。
単に買取価格を並べるだけでは意味がありません。定価はモデルによって異なるからです。
そこで今回は、「定価に対する買取価格の割合(換金率)」と「定価との乖離額(いくら損するか)」を組み合わせた独自の分析を行い、各モデルを以下の4つのゾーンに分類した「危険度マップ」を作成しました。
【ロレックス定価割れ・危険度マップの定義】
- 即売却推奨エリア(Zone D):
定価割れが確定しており、今後さらに下落リスクが高い。持つほどに損失が拡大する可能性大。 - 様子見エリア(Zone C):
定価トントン〜微プラスだが、手数料や手間を考えると実質マイナス。相場反転の兆しが見えるまで静観か、早めの損切りが必要。 - 買い場エリア(Zone B):
定価割れしているが、実用時計としてのポテンシャルは高く、底値に近い。中古で購入するには最高のタイミング。 - 聖域エリア(Zone A):
デイトナ、GMTマスターIIの一部など、依然として圧倒的な定価越えを維持。ただしピークアウト感は否めない。
今回は、特に注意が必要な「即売却推奨エリア(Zone D)」および「様子見エリア(Zone C)」に該当する、ワーストモデルたちをピックアップします。
(※以下のデータは2025年初頭の市場調査データおよび複数の買取業者の公開情報を基にした概算値です。相場は日々変動するため、あくまで目安として捉えてください)
【ワースト1位:シードゥエラー ディープシー(Ref.136660 黒文字盤)】
深海の覇者が、リセール市場では苦戦を強いられています。
- 正規店定価:約204万円
- 未使用品買取相場:約180万円
- 定価との乖離:約 -24万円
- 換金率:約 -11.9%
これは衝撃的な数字です。正規店で運良く購入し、その足で買取店に持ち込んだとしても、瞬時に24万円が消えてなくなる計算です。
理由は明確。その圧倒的なサイズ(44mm径、厚さ約17.7mm)と重量です。
かつての「デカ厚ブーム」の時代ならいざ知らず、現在は「ダウンサイジング(小径化・薄型化)」がトレンドの主流。
日常使いするにはあまりにオーバースペックで重すぎるこのモデルは、実需層(実際に着けて楽しむ人)が限定されてしまうため、投資対象としての流動性が極めて低いのです。
買取店としても、「買い取っても次に売れるまで時間がかかる」ため、在庫リスクを織り込んで査定額を低く見積もらざるを得ません。
【ワースト2位:エクスプローラー I コンビ(Ref.124273)】
2021年に登場し、賛否両論を巻き起こしたエクスプローラーのロレゾール(コンビ)モデル。
- 正規店定価:約170万円
- 未使用品買取相場:約155万円
- 定価との乖離:約 -15万円
- 換金率:約 -9.0%
エクスプローラーといえば、「究極のシンプルウォッチ」としてステンレスモデル(Ref.124270)が不動の人気を誇ります。
しかし、そこに「金(ゴールド)」の要素を足してしまったことで、ターゲットがブレてしまいました。
「エクスプローラーに求めているのはツールウォッチとしての無骨さであって、ラグジュアリーさではない」
そんなファンの心理が、そのまま相場に反映されています。
定価が170万円と高額なのもネックです。同じ金額を出すなら、中古のデイトジャストや他のブランドに流れてしまう。
結果として、需給バランスが崩れ、定価割れの常連となってしまっています。
【ワースト3位:ヨットマスター 37 & 40(各色・コンビモデル)】
ヨットマスターもまた、定価割れの常連です。特にエバーローズゴールドとのコンビモデル(Ref.268621, 126621)などは厳しい状況が続いています。
- ヨットマスター37(Ref.268621 黒)換金率:約 -6.6%
- ヨットマスター40(Ref.126621 黒)換金率:約 -2.6%
ヨットマスターは「ラグジュアリースポーツ」の先駆けとして非常に美しい時計ですが、サブマリーナーやGMTマスターIIのような「アイコンとしての強烈な個性」に一歩劣ります。
また、ベゼルが貴金属(プラチナやゴールド)で作られているため、傷つきやすく、中古市場でのコンディション評価がシビアになる点も、買取価格が伸び悩む要因の一つです。
(個人的には、ヨットマスターのダークロジウム文字盤などは最高に色気があって好きなのですが、相場という観点ではやはり厳しいと言わざるを得ません)
もし、あなたがこれらのモデルをお持ちで、「将来の値上がり」を期待して金庫に眠らせているのであれば、一度冷静になる必要があります。
「いつか上がる」のを待っている間に、さらに相場が下がり、傷口が広がる可能性も否定できません。
まずは、現在地を知ることです。
インターネット上の相場表はあくまで「目安」であり、あなたの時計の状態や付属品の有無で実際の査定額は変わります。
特に定価割れギリギリのラインにいるモデルは、為替が1円動くだけで「プラス圏」から「マイナス圏」へ転落することも珍しくありません。
自分の時計が今、マップ上のどこに位置しているのか。
それを正確に把握するために、一度プロの査定を受けてみることを強く推奨します。
【資産防衛のためのアクション】
「みんなの買取」のような一括査定サービスを使えば、複数の業者が競り合うことで、その時点での市場最高値を引き出すことができます。
売るか売らないかは、査定額を見てから決めればいいのです。「知っている」ことこそが、最大の防御になります。
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なぜプロフェッショナルモデルでも明暗が分かれるのか?
先ほどのランキングを見て、「なぜ同じロレックスのスポーツモデルなのに、デイトナは定価の2倍で売れて、ディープシーは定価割れなのか?」と疑問に思った方もいるでしょう。
その答えは、ロレックス市場における「需要の質」の変化にあります。
かつてのバブル期は、投機マネーが市場全体を押し上げていました。つまり、「ロレックスというブランド」であれば何でも買われる状態でした。
しかし現在は、実需(本当にその時計を身につけたい人)と、よりシビアな投資家の目線が相場を作っています。
ここで重要なキーワードとなるのが、「ステンレス信仰」と「使いやすさへの回帰」です。
ロレックス投資の王道は、やはりステンレススティールモデルです。耐久性が高く、日常使いしやすく、定価も(コンビや金無垢に比べれば)手頃。
この「手頃な定価」というのが重要で、定価が安い分、上昇余地(アップサイド)が大きいのです。
一方で、コンビモデル(ロレゾール)や金無垢モデルは、素材の価値が高い分、定価設定が元々高い。
定価200万円の時計が300万円になるには、市場に相当な熱量が必要ですが、定価100万円の時計が150万円になるハードルは比較的低い。
現在の市場は、この「割安感」に非常に敏感になっています。
さらに、先ほど少し触れた「サイズ感」の問題。
世界的なファッショントレンドとして、時計は「デカ厚」から「小径薄型」へとシフトしています。36mmのエクスプローラーIがモデルチェンジで復活したのも、この流れを汲んでのこと。
腕に収まりの良い36mm〜40mmのモデルには安定した実需がありますが、43mmを超えるモデル(シードゥエラー、ディープシー)は、どうしても「選ぶ人」が限られます。
パイ(需要の総量)が小さい市場に、供給が追いついてしまえば、当然価格は下がります。
そして、もう一つ見逃せない残酷な現実があります。
それは、買取店側の事情です。
(ここは元バイヤーとして、内情を少し暴露します)
買取店にとって、最も怖いのは「在庫が回転しないこと」です。
デイトナやサブマリーナーのステンレスモデルは、多少高く買い取っても、すぐに次の買い手が見つかります。だから強気の査定が出せる。
しかし、定価割れしているようなモデルは、店頭に並べてもなかなか売れません。ショーケースの守護神のように、半年、1年と居座り続けることもザラです。
その間、店側はその時計を仕入れた現金を回収できず、資金繰りを圧迫します。さらに相場が下がれば、売るに売れない「不良在庫」と化します。
だから店側は、こうした回転の悪いモデルに対しては、リスクヘッジのために徹底的に低い査定額(安全マージンをたっぷり取った価格)を提示するのです。
「お客様、このモデルはちょっと動きが鈍くてですね…」
店員さんが申し訳なさそうにそう言ったら、それは「在庫リスクを取りたくないから安く買い叩かせてもらいます」というサインです。
この構造的な要因がある限り、一度「不人気・定価割れ」のレッテルを貼られたモデルが、短期間でV字回復するのは極めて難しいと言わざるを得ません。
では、この下落トレンドの原因は何なのか? 単なるブームの終わりなのか、それとももっと根深い構造変化なのか。
次章では、ロレックス相場を冷え込ませている「5つの真因」について、マクロ経済の視点も交えて深掘りしていきます。
2. なぜ今?ロレックス相場が「定価割れ」を起こす5つの真因

- 中国経済の失速と不動産バブル崩壊(爆買い終了の影響)
- 供給量の増加と「認定中古(CPO)」による相場の正常化
- 【独自視点】金利上昇による「投資対象」としての魅力低下
- 「時計バブル」の反動と価格調整のメカニズム
- 為替変動リスクと海外バイヤーの撤退
中国経済の失速と不動産バブル崩壊(爆買い終了の影響)
相場下落の最大の引き金、それは間違いなく「中国マネーの蒸発」です。
これまで、世界中のロレックス、特にデイトナやサブマリーナーといった人気モデルを底なしの胃袋のごとく飲み込んでいたのは、中国の富裕層でした。
彼らにとって、ロレックスは単なる時計ではなく、人民元以外の資産を持つための「現物資産」であり、ステータスシンボルでした。
しかし、恒大集団の破綻に端を発する不動産バブルの崩壊により、彼らの資産は目減りし、消費マインドは冷え込みました。
(私も以前、香港の時計ショーで、現地のバイヤーがスーツケースいっぱいの現金を積んで、日本人のブースからロレックスを根こそぎ買っていく光景を見ましたが、今はもう昔話です)
さらに、中国当局による贅沢禁止令や関税の引き締めが追い打ちをかけています。
かつて「最大の買い手」だった中国が、今は現金化のために在庫を放出する「売り手」に回っている。
供給過多になるのは、経済の原則として当然の結果なのです。
供給量の増加と「認定中古(CPO)」による相場の正常化
ロレックス社自体の動きも、相場に冷や水を浴びせています。
長年、「作れば売れるが、あえて作らない」という飢餓商法的な供給制限をしていると噂されてきましたが、ここ最近、明らかに正規店での供給量が増えています。
新工場の稼働計画もあり、かつてのような「何ヶ月通っても一本も出てこない」という状況は(人気モデルを除き)徐々に解消されつつあります。
そして、もう一つの大きな要因が「ロレックス認定中古(CPO)」の開始です。
ロレックスが公式に中古市場に介入し、「これが正規の中古価格だ」という基準(アンカー)を打ち出したことで、並行店や買取店が好き勝手にプレミア価格を吊り上げることが難しくなりました。
CPOは安心感がある分、価格は高めですが、それによって「無秩序なバブル」は沈静化し、市場は健全で適正な価格形成へと向かっています。
これは長期的に見れば良いことですが、短期的な「転売益」を狙っていた層にとっては、旨みがなくなることを意味します。
【独自視点】金利上昇による「投資対象」としての魅力低下
ここが多くのメディアが見落としている、しかし投資家視点では最も重要なポイントです。
それは「金利」です。
2020年のゼロ金利時代、銀行にお金を預けても利息はつかず、株も不安定でした。だからこそ、「持っているだけで値上がりするロレックス」にお金が流れました。
しかし現在はどうでしょうか。
アメリカの政策金利は高止まりし、ノーリスクの米国債を持っているだけで年数パーセントの利回りが得られる時代です。
投資家の心理としては、「いつ下がるか分からない、しかも配当も生まない時計」を持ち続けるよりも、「確実な利息を生む債券や高配当株」に資金を移したくなるのが当然です。
「キャッシュ・イズ・キング(現金こそ最強)」
この流れが加速する中で、維持費がかかり、流動性の低い現物資産である時計は、投資ポートフォリオから外されつつあるのです。
(正直な話、私自身もコレクションの一部を整理し、その資金をオルカンやS&P500に移しました。感情ではなく、効率を考えればそれが正解だからです)
3. 今後のロレックス相場予測:3つのシナリオと「売り時」の判断基準

- シナリオA:再燃(円安・インフレによる定価再改定で底上げ)
- シナリオB:二極化(人気モデル高騰、不人気モデルは定価割れ定着)
- シナリオC:完全崩壊(世界的リセッション)
- 結論:「シナリオB」が濃厚。だからこそ「選別」が必要
3つのシナリオ:未来を予測し、先手を打つ
では、これから相場はどう動くのか?
水晶玉を持っているわけではありませんが、市場のデータを分析すると、以下の3つのシナリオが浮き彫りになります。
【シナリオA:再燃(可能性:低)】
再び2022年のようなバブルが到来するパターンです。条件としては、急激な円安(1ドル160円〜170円突破)や、ロレックスによる大幅な定価値上げが必要です。
しかし、世界的なインフレ抑制の動きや、中国経済の重しを考えると、ここまでのV字回復は期待薄です。
【シナリオB:二極化の定着(可能性:高)】
最も現実的なのがこのシナリオです。
デイトナやGMTマスターIIの一部(ペプシなど)といった「王道モデル」は、依然として高値を維持し、資産価値を保ちます。
一方で、コンビモデル、金無垢、レディース、不人気ダイヤルなどは、定価割れの水準で推移し、二度とプレミア価格には戻らない。
つまり、「勝てるモデル」と「負けるモデル」の格差が残酷なまでに開く未来です。
【シナリオC:完全崩壊(可能性:中)】
世界的なリセッション(景気後退)が起き、株価が大暴落した場合、換金売りの波が時計市場にも押し寄せます。
この場合、デイトナですら大幅な下落を免れません。「リーマンショック級」の事態を想定するなら、このリスクも頭の片隅に入れておくべきです。
結論:「二極化」の時代に生き残るための選別
私は「シナリオB」が今後数年のメインストリームになると見ています。
つまり、「ロレックスなら何でも安心」という思考停止は死を招きます。
あなたが持っているそのモデルが「勝ち組(Zone A)」なのか、それとも「負け組(Zone D)」なのか。
それを見極め、負け組であれば傷が浅いうちに手放し、勝ち組であれば大切に保有する。
この「選別」こそが、今の相場で求められる唯一の戦略です。
4. 【損切り vs ガチホ】暴落局面で資産を守るための「逃げ切り術」

- シミュレーション:「今売る」vs「半年待つ」の損益分岐点
- アクションプラン(売りたい人へ):一括査定で「最高値」を確認し、損切りラインを明確にする
- アクションプラン(買いたい人へ):定価割れは「実用時計」として手に入れる絶好のチャンス
シミュレーション:「今売る」vs「半年待つ」の損益分岐点
「もう少し待てば相場が戻るかもしれない」
そう考えて売却をためらっているあなたへ。具体的な数字でシミュレーションをしてみましょう。
これは「サンクコスト効果(埋没費用)」の罠です。損失を確定させたくないあまり、ズルズルと保有し続け、結果として傷口を広げるパターンです。
例えば、現在買取相場が150万円(定価170万円、マイナス20万円)のエクスプローラーコンビを持っているとします。
【パターンA:今すぐ売却】
損失:-20万円。
痛いですが、手元には150万円の現金が残ります。これを年利5%の投資信託で運用すれば、3年足らずで損失分を取り戻せます。
【パターンB:半年間「ガチホ」して相場がさらに10%下落】
半年後、買取相場が135万円に下落。
損失:-35万円。
さらに、この半年間、150万円という現金を寝かせていた「機会損失」も発生しています。
相場が下落トレンドにある時、「待つ」ことは「リスクを取る」ことと同義です。
もしあなたのモデルが「Zone D(即売却推奨エリア)」にあるなら、明日売るのが一番高く売れるタイミングかもしれません。
アクションプラン(売りたい人へ):逃げ切るための最適解
では、具体的にどう動くべきか。
絶対にやってはいけないのは、近所のリサイクルショップにふらっと持ち込んで、「はい、いいですよ」と即決することです。
相場が不安定な時こそ、買取店ごとの査定額に大きな「バラつき」が出ます。
ある店は在庫過多で安くしか買えないが、別の店は直販ルートを持っていて高く買える。この差が、平気で10万円、20万円になります。
【推奨アクション1:自分の時計の「最高値」を知る】
まずは、複数社に同時にアプローチして、今の相場の「上」と「下」を把握してください。
おすすめは、時計に特化した一括査定サービスである「みんなの買取」です。
最大10社のプロフェッショナルがあなたの時計を査定し、競争原理が働くため、足元を見られる心配がありません。「あそこの店より高く買います」という交渉のカードにもなります。
【こんな人におすすめ】
・少しでも高く売りたい、損を減らしたい
・自分の時計の正確な「現在価値」を知ってから判断したい
・複数店舗を回るのが面倒
【推奨アクション2:信頼できる大手で即現金化】
「比較とか面倒だから、とにかく安心して手放したい」「今日中に現金が必要」
そういう場合は、全国展開している大手買取店を選ぶのが正解です。「買取大吉」なら、豊富な資金力と独自の販売ルートを持っているため、相場が不安定な時期でも安定した高額査定が期待できます。
(私もバイヤー時代、大吉さんの資金力には驚かされたものです。やはり「即金」の力は偉大です)
アクションプラン(買いたい人へ):定価割れは「チャンス」
逆に、これから買いたい人にとっては、今は絶好の「仕込み時」です。
定価割れしているということは、新品よりも安く、憧れのロレックスが手に入るということ。
特に「一生モノとして使い倒す」つもりなら、リセールバリューなど気にする必要はありません。コンビモデルの美しさを、定価以下のバーゲンプライスで楽しめるのですから。
ただし、一つだけアドバイスを。
「本当にその時計、似合いますか? 後悔しませんか?」
高い買い物です。買ってから「重すぎて使わなくなった」「派手すぎて会社に着けていけない」となって売却すれば、それこそ大損です。
不安な方は、購入前に「カリトケ」のようなレンタルサービスを使って、実際に日常生活で試してみることを強くお勧めします。
月額数千円で「自分との相性」を確認できるなら、安い保険料だと思いませんか?
よくあるQ&A
最後に、私がよく相談される質問に、包み隠さずお答えします。
Q1. 結局、ロレックス相場は2022年の水準まで戻りますか?
A. 全体的には戻らない可能性が高いです。
残念ながら、あの時期は異常なバブルでした。デイトナなどの一部の超人気モデルを除き、多くのモデルは現在の水準が「新しい定位置」になると考えられます。過去の夢を追うよりも、今の現実を受け止める方が資産を守れます。
Q2. 並行輸入品を買うのは危険ですか?
A. 価格差(スプレッド)に注意すればアリです。
定価割れしている並行輸入品はお買い得に見えますが、売る時はさらに安くなることを覚悟してください。「売るつもりがない」なら、並行店での購入は賢い選択です。
Q3. 傷だらけのモデルでも定価割れ判定になりますか?
A. なります。むしろ下げ幅が拡大します。
この記事で紹介した「定価割れ」のデータは、基本的に「未使用品〜美品」の相場です。傷がある場合、そこからさらにメンテナンス費用(数万円〜)が差し引かれます。
Q4. オーバーホールしてから売った方が高く売れますか?
A. 基本的には「そのまま」売ってください。
オーバーホールに5万円〜10万円かけても、査定額が同額以上アップすることは稀です。買取店は自社(または提携工房)で安く修理できるため、現状渡しが最も経済的合理性が高いです。
Q5. 「定価割れ」と「買取定価割れ」の違いは何ですか?
A. ここを混同すると危険です。
一般的に「定価割れ」と言うと、並行店での「販売価格」が定価を下回ることを指す場合もありますが、本記事ではよりシビアな「買取価格(換金価格)」が定価を下回ることを指しています。資産価値を考える上で重要なのは、あくまで「いくらで現金化できるか(買取価格)」です。
総括:ロレックス定価割れ続出…今売るべき?底値と「危険なモデル」3選
この記事のポイントをまとめました
- 2024年以降、ロレックス相場は調整局面から「二極化」へ移行している。
- ディープシーや一部コンビモデルは、換金率マイナスの「定価割れ」が常態化。
- 原因は中国経済の失速、供給増、そして金利上昇による投資魅力の低下。
- 「いつか戻る」という思考停止(ガチホ)は、さらなる損失を生むリスクがある。
- 相場は「勝ち組(Zone A)」と「負け組(Zone D)」に明確に分断される。
- 下落局面で資産を守るには、損益分岐点を計算し、早めの損切りも視野に入れること。
- 「みんなの買取」等の一括査定で、自分の時計の「現在地の最高値」を把握するのが第一歩。
- 即現金化が必要なら「買取大吉」のような資金力のある大手が安心。
- これから買う人にとって、定価割れは実用時計を安く手に入れるチャンス。
- 感情ではなく、数字とロジックで売買の判断をすることが、資産防衛の鉄則。
