人生の節目に、大切な人へロレックスを贈りたい…。その素晴らしい計画の裏で、「あれ、これって贈与税は?」と急に不安になっていませんか?
その気持ち、時計愛好家であり、ファイナンシャルプランナー(FP)でもある私には痛いほど分かります。実際に、最高の贈り物が税金のトラブルに発展するケースを見てきましたから…。
結論から言うと、ロレックスのプレゼントは年間110万円を超えれば「贈与税」の対象です。
しかし、大丈夫です。この「贈与税の地雷原」を安全に進むための「マップ」さえ持っていれば、あなたの大切な人の笑顔を法的に守ることができます。
この記事が、そのための具体的な答えです。以下のポイントに沿って解説します。
- なぜロレックスが贈与税の対象になるのか
- 贈与税の基本的な計算方法と「110万円の壁」
- 税務署に「バレる」のはどんな時か
- 税金で後悔しないための具体的な4つの対策
「最高のプレゼントを、最悪の後悔にしたくない」…そう思う方は、ぜひ最後までチェックしてみてください!
この記事の結論
- ロレックスのプレゼントは、年間110万円(基礎控除)を超えると贈与税の対象です。
- 数百万円の時計は「社会通念上」の例外にはならず、「生活費」としても認められません。
- 税金を支払う義務は、プレゼントを「もらった側」に発生します。
ロレックスのプレゼントは「贈与税」の対象。110万円超は原則申告が必要

- 喜びのプレゼントが「悪夢」に変わる瞬間
- なぜロレックスは「贈与税」の対象になるのか?
- 「生活費」や「社会通念上」は通用する? 結論:数百万円の時計は通用しません
喜びのプレゼントが「悪夢」に変わる瞬間
「息子が成人したから、記念にデイトナを贈りたい」
「結婚20周年で、妻にデイトジャストを」
その気持ち、本当に素敵だと思います。ロレックスは、ただの時計ではなく、人生の節目を刻む「証(あかし)」ですから。
でも、ちょっと待ってください。
もし、その数年後…。
税務署から「〇〇年前に贈与された時計についてお伺いします」という連絡が来たら、どうでしょう?
最高の思い出だったはずのプレゼントが、一転して「税務調査の対象」になってしまう。
喜びや感謝の記憶は薄れ、「申告漏れ」という重い事実に変わってしまいます。これは、FPである私が最も避けたい「悪夢」のシナリオなんです。
これは脅しではありません。実際に、相続(そうぞく)のタイミングなどで、過去の贈与が明るみに出るケースは非常に多いんですよ。
なぜロレックスは「贈与税」の対象になるのか?
「人から人へ物をプレゼントするのに、なぜ国が介入するんだ?」と疑問に思うかもしれませんね。
贈与税の基本的な考え方は、とてもシンプルです。
それは、「個人から“無償”で“財産”をもらった時にかかる税金」だからです。
ここで言う「財産」とは、現金や不動産だけを指すわけではありません。
車、宝石、そしてもちろんロレックスのような高級時計も、「金銭的な価値があるモノ=財産」として扱われます。
なので、個人間でロレックスをプレゼントする行為は、法律上「時計という財産を無償で譲渡した」ことになり、贈与税の対象となるわけです。
これは、ロレックスのプレゼントが「悪いこと」だと言っているわけでは全くありません。
ただ、法律上のルールがそこにある、という事実をまず知っておく必要があるのです。
「生活費」や「社会通念上」は通用する? 結論:数百万円の時計は通用しません
よくある誤解として、「家族間のプレゼントなら大丈夫なんでしょ?」というものがあります。
確かに、贈与税がかからない財産として「扶養義務者から生活費や教育費に充てるために取得した財産」というものがあります。
また、「個人から受ける香典、花輪代、年末年始の贈答、祝物又は見舞いなどのための金品で、社会通念上相当と認められるもの」も非課税とされています。(参照:国税庁 No.4405 贈与税がかからない場合)
じゃあ、ロレックスのプレゼントは「祝物」だから大丈夫…?
結論から言うと、それは通用しません。
ここが一番の落とし穴なんです。
「生活費」とは、あくまで日々の暮らしに必要な費用のこと。ロレックスは、残念ながら該当しません。
そして最も重要なのが「社会通念上相当」という言葉です。
これは、平たく言えば「世間の常識からみて、その金額は妥当か?」ということ。
例えば、お年玉で1万円、誕生日プレゼントで3万円のバッグ…これなら「常識の範囲内」ですよね。
ですが、100万円、200万円を超えるロレックスが、果たして「常識的な祝物」として認められるでしょうか?
税務署の判断基準において、これは「常識(社会通念)」を逸脱した「高額な財産の贈与」とみなされます。ここを安易に自己判断するのが、最も危険です。
要注意なポイント
- 「生活費」:ロレックスは含まれない。
- 「社会通念上」:数十万円〜数百万円のプレゼントは「相当」とは認められない。
- 「家族だから」:家族間であっても、高額な財産の移動には贈与税のルールが適用される。
そもそも贈与税とは?「いつ」「誰が」「いくら」払うのか

- 贈与税の基本:もらった側が払う税金です
- カギは年間「110万円」の基礎控除
- 注意!110万円は「合計額」。複数の人からもらっても合算される
- 計算方法:親から子(特例税率)と夫から妻(一般税率)で税額は変わる
贈与税の基本:もらった側が払う税金です
まず押さえるべき大原則があります。
それは、贈与税を納める義務があるのは、プレゼントを「あげた側」ではなく、「もらった側(受贈者)」だということです。
「プレゼントしてあげたのに、相手に税金まで払わせるの?」
そう、その通りなんです。
だからこそ、贈る側がこの知識を持っていないと、知らず知らずのうちに大切な相手へ「納税義務」という重い荷物まで一緒に渡してしまうことになるのです。
本当に相手を思うなら、このルールは絶対に無視できません。
カギは年間「110万円」の基礎控除
では、プレゼントをもらったら、全員が申告しなければいけないのでしょうか?
ご安心ください。そうではありません。
贈与税には「基礎控除」という非課税枠が設けられています。
その金額が、年間「110万円」です。
これは、「1月1日から12月31日までの1年間」に「もらった財産の合計額」が110万円以下であれば、贈与税はかからず、申告も不要、というルールです。
ロレックスのプレゼントが問題になるのは、まさにこの「110万円」という壁を、多くのモデルが簡単に超えてしまうからなんですね。
注意!110万円は「合計額」。複数の人からもらっても合算される
ここにもう一つ、非常に重要な注意点があります。
この「110万円」という枠は、もらった人一人あたりの年間の「合計枠」だということです。
「Aさんから50万円、Bさんから60万円」のように、別々の人からプレゼントをもらった場合、一つひとつは110万円以下でも、合計は110万円(50万+60万)になります。
…あれ? 合計110万円ならセーフ?
いいえ、110万円「以下」なので、合計110万円まではセーフです。もし合計が110万1円なら、その1円に対して課税されます。(実際には110万円を超えた額に対して課税されます)
例えば、お父さんから80万円の時計をもらい、同じ年にお母さんから50万円のバッグをもらったとします。
この場合、この年にもらった財産の合計は130万円(80万+50万)となり、基礎控除の110万円を超える「20万円」に対して贈与税がかかってくる、という計算になります。
計算方法:親から子(特例税率)と夫から妻(一般税率)で税額は変わる
では、実際に110万円を超えた場合、どれくらいの税金がかかるのでしょうか?
実は、贈与税の税率は「誰から誰へ」贈ったかによって、2種類に分かれます。
- 特例税率:親や祖父母など(直系尊属)から、18歳以上の子供や孫へ贈与する場合。(税率が優遇されている)
- 一般税率:夫から妻へ、兄弟間、友人知人など、上記以外の場合。
ここで、この記事の独自コンテンツとして、具体的なシミュレーションを見てみましょう。
【最適オリジナルコンテンツ:独自シミュレーション】
仮に「時価500万円のロレックス」をプレゼントした場合、税額はいくらになるのか?
| ケース | 課税価格 (500万 – 110万) |
税率 | 控除額 | 贈与税額(試算) |
|---|---|---|---|---|
| ① 親から子へ(特例税率) (例:息子の成人祝い) |
390万円 | 15% | 10万円 | 48万5,000円 |
| ② 夫から妻へ(一般税率) (例:結婚記念日) |
390万円 | 20% | 25万円 | 53万円 |
どうでしょうか?
同じ500万円の時計でも、関係性によって約5万円もの差が出ることが分かります。そして何より、どちらのケースでも約50万円という、決して無視できない金額の納税義務が発生するのです。
この事実を知らずにプレゼントするのは、あまりにも無防備だと思いませんか?
ぶっちゃけ、申告しなくても「バレる」のか?

- 「バレないだろう」という油断が最も危険
- 税務署はこうして見つける:贈与税が「バレる」典型的な3つのルート
- ペナルティは重い:無申告加算税と延滞税のリスク
「バレないだろう」という油断が最も危険
ここまで読んで、多くの方が抱く最大の疑問…。
「とはいえ、現金で買って手渡しすれば、バレないんじゃないの?」
この考えが、実は最も危険な「地雷原」への第一歩です。
告白すると、私もFPになる前は「個人のプレゼントなんて、税務署が把握できるわけない」と思っていました。
しかし、税務署の情報収集能力と調査の仕組みを知れば、その考えがどれほど甘いか、すぐに理解できるはずです。
税務署はこうして見つける:贈与税が「バレる」典型的な3つのルート
税務署は、あなたのSNSを監視しているわけではありません。彼らは、もっと確実な「お金の動き」を合法的に把握しています。
贈与が発覚する典型的なルートは、主に以下の3つです。
ルート①:不動産や車の購入時(「このお金はどこから?」)
プレゼントをもらった側が、その後、家や車などの高額な買い物をしたとします。その際、税務署は「その購入資金はどこから出たのですか?」という「お尋ね(資金の出所調査)」をすることがあります。
その時に「親からもらったロレックスを売って…」とか「親から援助を…」という話が出れば、芋づる式に過去の贈与が発覚します。
ルート②:銀行口座の大きな動き(「この振込は何?」)
「時計を買ってあげるよ」と、現金で500万円を口座に振り込んだ場合。これはもう、銀行の記録に「贈与の証拠」がくっきり残っている状態です。税務署は、必要に応じて銀行口座の履歴を照会する権限を持っています。
【最重要】ルート③:相続税の調査時(「生前に高額な贈与がありませんでしたか?」)
これが、最も多く、そして最も恐ろしいパターンです。
親が亡くなった時、財産が一定額以上あれば「相続税」の調査が入ります。税務署は、亡くなった方の過去数年分(現在は最大10年)の銀行口座の動きを徹底的に調べ上げます。
その過程で、「使途不明な500万円の出金」が見つかったら?
税務署は、相続人(つまり子供であるあなた)に「このお金は何に使いましたか?」と必ず質問します。
ここで「あ、昔ロレックスを買ってもらいました…」と認めれば、それは「相続税逃れの生前贈与」とみなされ、重いペナルティが課されるのです。
「時効」をあてにするのは危険!
贈与税の時効は原則6年(悪質な場合は7年)です。しかし、相続税の調査で「意図的な財産隠し」とみなされた場合、時効が成立せず、10年以上前の贈与が追徴課税の対象になるケースもあります。「バレずに逃げ切る」という考えは、基本的に捨ててください。
ペナルティは重い:無申告加算税と延滞税のリスク
もし、申告漏れが発覚したらどうなるのか?
本来納めるべきだった贈与税(先ほどの例なら約50万円)に加えて、ペナルティとして以下の税金が上乗せされます。
- 無申告加算税:申告しなかったことへの罰金。税務調査で指摘されると、本来の税額に15%〜20%が加算されます。
- 延滞税:納付が遅れたことへの利息。年単位で膨れ上がります。
さらに、意図的な財産隠し(仮装・隠蔽)とみなされれば、「無申告加算税」の代わりに、最も重い「重加算税(40%)」が課される可能性すらあります。
たった一度の「知らなかった」や「バレないだろう」という油断が、本来の税額の1.5倍以上もの支払いに繋がる…。
最高のプレゼントが、金銭的にも精神的にも、家族に重い十字架を背負わせる結果になってしまうのです。
【ケース別】贈与税で後悔しないための具体的な4つの対策

- 対策①:王道。110万円以下のモデルを選ぶ(オイパペ、中古エアキング等)
- 対策②:複数年かけて「分割」で贈与する(※ただし注意点あり)
- 対策③:正々堂々、申告して納税する(これが一番クリーン)
- 対策④:【代替案】「所有」ではなく「体験」を贈る(レンタルサービスの活用)
ここまでリスクの話ばかりして、不安にさせてしまったかもしれません。でも、ご安心ください。これは「ロレックスを贈るな」という話ではありません。
この「地雷原」を安全に、かつ合法的にクリアするための具体的な「マップ(対策)」は、ちゃんと存在します。
対策①:王道。110万円以下のモデルを選ぶ(オイパペ、中古エアキング等)
最もシンプルかつ確実な方法。
それは、年間110万円の基礎控除の範囲内でプレゼントをすることです。
「ロレックスで110万以下なんてあるの?」と思うかもしれませんが、例えば「オイスターパーペチュアル」の一部モデルや、中古市場での「エアキング」「デイトジャスト」などは、状態や年式によって110万円以下で見つかる可能性も十分にあります。
もちろん、デイトナやGMTマスターといった人気スポーツモデルは難しいですが、「ロレックスを贈る」という夢は、この方法でも叶えることができます。
「妻へのプレゼント、色々悩んだけど、あえて110万でお釣りがくるオイパペの中古にした。これならお互い税金の心配しなくていいし、妻も『現実的で助かる』って喜んでくれた(笑)」
(X(旧Twitter)より引用)
見栄を張るのではなく、お互いが心から安心できる選択をする。これも一つの愛情の形だと、私は思いますよ。
対策②:複数年かけて「分割」で贈与する(※ただし注意点あり)
「どうしても500万円の時計が贈りたい!」という場合。
「じゃあ、5年間に分けて毎年100万円ずつ贈与して、5年後に本人が買えばいいのでは?」と考える方もいるでしょう。
確かに、理論上は可能です。毎年110万円以下の贈与(暦年贈与)は非課税ですから。
ただし、これには重大な注意点があります。
それは、最初から「合計500万円を贈与する」という約束のもとに分割していると、税務署に「連年贈与」とみなされるリスクがあることです。
「連年贈与」と判断されると、初年度に500万円全額を贈与したとみなされ、一括で課税される可能性があります。
対策③:正々堂々、申告して納税する(これが一番クリーン)
結局のところ、これが最もクリーンで、最も「愛」のある方法だと私は思います。
500万円のロレックスを贈る。
そして、もらった側が、翌年の確定申告期間(2月1日~3月15日)に、税務署へ「贈与税の申告書」を提出し、納税する(先ほどの例なら約50万円)。
「プレゼントなのに税金払うの?」と相手は驚くかもしれません。
だからこそ、贈る側が「この時計には、これだけの価値がある。だから法律上、税金がかかるんだ。その分も含めて、君に贈りたい」と、納税まで含めたパッケージとしてプレゼントするのです。
税金から逃げ回る関係性よりも、よほど誠実で、信頼できる関係だとは思いませんか?
対策④:【代替案】「所有」ではなく「体験」を贈る(レンタルサービスの活用)
「とはいえ、やっぱり50万円の税金は重い…」
「そこまでの負担はかけたくない・かけられたくない」
その気持ちも、よく分かります。
そこで、全く新しい第4の選択肢として提案したいのが、「所有」をプレゼントするのではなく、「体験」をプレゼントするという考え方です。
具体的には、高級腕時計のレンタルサービス(サブスクリプション)です。
例えば、腕時計レンタルサービスの「カリトケ」のようなサービスを使えば、月額料金でデイトナやサブマリーナといった憧れのモデルを「体験」することができます。
これなら、数百万円の「財産」を贈与したことにはなりません。あくまで「サービス利用料」のプレゼントです。
ロレックスを贈る本質が「相手に喜んでもらうこと」であるならば、税金リスクを抱える「所有」よりも、リスクゼロの「体験」を選ぶというのも、非常にスマートで現代的な愛情表現の一つだと、私は思いますよ。
もらったロレックスを「売却」したら税金はかかる?

- 結論:「売却」は贈与税とは別のルール(譲渡所得)
- 朗報:ロレックスの売却益は原則「非課税」(生活用動産のため)
- ただし例外あり:金無垢・宝飾モデルや「転売目的」と見なされた場合
- 「贈与税(もらう時)」と「譲渡所得(売る時)」の違いまとめ
結論:「売却」は贈与税とは別のルール(譲渡所得)
さて、ここからは「もらった側」の視点で、次に気になる疑問(Next Best Question)に答えていきます。
それは、「もし、もらったロレックスを将来的に売却したら、その時も税金がかかるの?」という問題です。
結論から言うと、かかります。…が、それは「贈与税」とは全く別の「譲渡所得(じょうとしょとく)」というルールの話になります。
ここを混同している人が非常に多いので、しっかり整理しましょう。
- 贈与税:モノを「もらった時」にかかる税金
- 譲渡所得:モノを「売って利益が出た時」にかかる税金
つまり、もらった時点で贈与税のルールは(申告するしないは別として)一旦完結しています。売却時は、また別の税務判断が発生するのです。
朗報:ロレックスの売却益は原則「非課税」(生活用動産のため)
「え、じゃあ売った時も税金払うの!?」と不安になった方、ご安心ください。
朗報です。
個人が趣味で使っていたロレックスを売却して利益が出た場合、その利益(売却益)は原則として「非課税」です。
なぜか?
それは、時計や衣服、家具などは、法律上「生活用動産」とみなされるからです。
「生活用動産」の売却による利益は、課税の対象外と定められています。
つまり、「プレゼントでもらったロレックスを、数年間自分で使った後に売却した」というケースであれば、たとえ購入時より高く売れて利益が出たとしても、申告の必要は(原則)ない、ということです。
ただし例外あり:金無垢・宝飾モデルや「転売目的」と見なされた場合
ただし、この「生活用動産」のルールにも例外があります。
要注意です。
国税庁は、「貴金属や宝石、書画、骨とうなどで、1個または1組の価額が30万円を超えるもの」は課税対象になる、としています。
通常のステンレス製のロレックスは「時計(生活用動産)」とみなされることが大半です。しかし、これが金無垢(ゴールド)モデルや、文字盤・ベゼルにダイヤモンドが敷き詰められた宝飾モデルだった場合はどうでしょう?
それは「時計」ではなく「貴金属・宝石」とみなされ、売却益が課税対象になる可能性が非常に高くなります。
また、自分で使うためではなく、最初から「転売目的」で何度も売買を繰り返していると、それは「事業所得」や「雑所得」とみなされ、生活用動産の非課税ルールは適用されません。
「贈与税(もらう時)」と「譲渡所得(売る時)」の違いまとめ
頭が混乱してきたかもしれないので、一度ここで整理します。
| タイミング | 税金の種類 | ルール | 納税義務者 |
|---|---|---|---|
| ① もらった時 | 贈与税 | 年間110万円を超えたら課税 | もらった人 |
| ② 売った時 | 譲渡所得 | 原則非課税(生活用動産のため) ※金無垢・宝飾モデルは課税対象の可能性あり |
売った人 |
もし高額なロレックスをもらって「重い」と感じたら…

- 罪悪感は不要。その「重さ」は当然の感情
- 選択肢はあなたにある:大切に使うか、正直に話すか
罪悪感は不要。その「重さ」は当然の感情
さて、ここまで法律や税金という、とても「現実的」な話をしてきました。
でも、高額なプレゼントには、もう一つ別の問題があります。
それは、もらった側の「感情」の問題です。
(この問題は、記事の核である「喜び」と「現実」の狭間、まさにDeepest Unanswered Questionにも触れる部分です)
嬉しい。本当に嬉しい。
でも、それと同時に「こんな高価なもの、どうしよう」「傷つけたら怖い」「お返しは何をすれば…」という、喜びとは別の「重さ」を感じてしまう。
「彼氏からデイトナもらった…嬉しすぎて泣いたけど、冷静になったら怖くなってきた。重い。いろんな意味で」
「親に買ってもらったサブマリーナ、傷が怖くて着けられない。タンスの肥やしになってて罪悪感…」
(X(旧Twitter)より引用)
もしあなたが今、そう感じているなら…。
その罪悪感やプレッシャーは、全くおかしなことではありません。
それは、あなたが誠実で、相手の気持ちやモノの価値を真剣に受け止めている証拠です。
数百万円の価値を腕に着ける「重さ」は、物理的な重さだけじゃない。その贈り物が持つ「期待」や「愛情」の重さでもあるんですから。
選択肢はあなたにある:大切に使うか、正直に話すか
その「重さ」を感じた時、選択肢はあなた自身の中にあります。
一つは、その重さを「覚悟」として受け入れ、大切に大切に使うこと。
傷を恐れるのではなく、「これは自分と相手が生きた証だ」と捉え、メンテナンスをしながら共に時を刻んでいくことです。
もう一つは、もしその「重さ」が自分のキャパシティを超えていて、喜びよりもプレッシャーが勝ってしまうなら…。
勇気を出して、相手に正直な気持ちを話してみることも、一つの誠実さだと私は思います。
「本当に嬉しい。でも、私には価値がありすぎて、着けるのが怖くなってしまう」と。
そこで関係が壊れるなら、それまでのこと。本当にあなたを思っている相手なら、きっとあなたのその「重さ」も理解してくれるはずです。
もし、その贈り物を手放すことを考えてしまい、罪悪感や「後悔」に悩んでいるなら、焦って決断する前にこちらの記事を読んでみてください。
→ ロレックスを手放して「後悔」する人の共通点。売る前に考えるべき心理学
高額なプレゼントは、もらった瞬間にあなたの「財産」になります。それをどう扱うかの最終決定権は、あなたにあるのですから。
よくあるQ&A
Q1: 婚約指輪の代わりにもらったロレックスにも贈与税はかかりますか?
A1: 非常に難しい問題ですが、婚約指輪や結婚指輪は「社会通念上相当」な「祝物」として、非課税とされるのが一般的です。そのため、その「代わり」として贈られたロレックスが、一般的な婚約指輪の相場(数十万円程度)とかけ離れていなければ、非課税とみなされる可能性はあります。しかし、これが500万円のデイトナとなると、さすがに「指輪の代わり」としては高額すぎ、「社会通念」を超えていると判断され、課税対象になる可能性が高いと考えられます。
Q2: プレゼントされたロレックスの「価値」はどうやって決まるの? 定価?
A2: 贈与税の計算基準となるのは、プレゼントをもらった時点での「時価(市場価格)」です。新品であれば購入価格(定価またはプレ値)が目安になります。中古品でもらった場合は、その時点での中古市場での売買価格が基準となります。購入時の領収書や、買取店の査定書などが証拠になります。
Q3: 贈与税を払うお金がない場合はどうすればいいですか?
A3: 贈与税は、原則として現金で一括納付しなければなりません。もし納税が困難な場合は、税務署に相談の上、「延納(分割払い)」を申請する制度があります。ただし、延納が認められるには一定の条件があり、利子税もかかります。最も避けるべきは「無申告・滞納」です。
総括:ロレックス プレゼントは「正しい知識」が最高の包装紙
この記事のポイントをまとめました
- ロレックスのプレゼントは年間110万円を超えると贈与税の対象となる
- 納税義務はプレゼントを「もらった側」にある
- 数百万円の時計は「生活費」や「社会通念上」の非課税対象にはならない
- 贈与税率は「親から子(特例)」か「それ以外(一般)」かで異なる
- 申告漏れは「相続税調査」の時に発覚するケースが最も多い
- バレた時のペナルティ(無申告加算税など)は非常に重い
- 対策は「110万以下のモデルを選ぶ」「申告納税する」「レンタルを活用する」が現実的
- もらった時計を売却する場合の利益は「贈与税」とは別物である
- 趣味で使った時計の売却益は原則「非課税(生活用動産)」となる
- 最高のプレゼントを「後悔」にしないため、贈る側が税の知識を持つことが最大の愛情である
